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セグメンテーション

概要

機械学習におけるセグメンテーション(Segmentation)は、画像やビデオなどのデータをピクセルレベルで異なるクラスに分割するタスクです。セグメンテーションはコンピュータビジョンの分野で一般的に使用され、さまざまなアプリケーションに応用されています。

セグメンテーションには2つの主要なアプローチがあります。

  1. セマンティックセグメンテーション(Semantic Segmentation):このアプローチでは、各ピクセルを特定のクラスに割り当てます。たとえば、画像内の各ピクセルを「車」、「建物」、「道路」などのクラスに分類します。セマンティックセグメンテーションは、自動運転、画像認識、医療画像解析などの分野で広く利用されています。セマンティックセグメンテーションでは、通常、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を使用して特徴を抽出し、ピクセルごとにクラスを予測します。
  2. インスタンスセグメンテーション(Instance Segmentation):このアプローチでは、各ピクセルを特定のクラスに割り当てるだけでなく、異なるインスタンス(個別のオブジェクト)を区別します。つまり、同じクラスに属するが個別のオブジェクトである場合、それぞれを別のセグメントとして分離します。例えば、画像内の人々や自動車などの異なる個別のオブジェクトを検出します。インスタンスセグメンテーションは、ロボット工学、物体検出、映画効果などの領域で活用されます。インスタンスセグメンテーションには、セマンティックセグメンテーションと同様にCNNを使用することが一般的ですが、インスタンスごとに個別のマスクを予測する必要があります。

セグメンテーションのための機械学習手法には、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)が一般的に使用されます。特に、セマンティックセグメンテーションでは、畳み込み層とプーリング層からなるエンコーダ部分と、逆畳み込み層(転置畳み込み)からなるデコーダ部分で構成されるセグメンテーションモデルがよく使われます。最近では、セグメンテーションタスクに対するエンコーダ・デコーダ構造を持つモデルとして、U-Net、SegNet、FCN(Fully Convolutional Network)などがよく知られています。

セグメンテーションのための機械学習手法は、大規模なラベル付きデータセットが必要となることがあります。最近の研究では、セグメンテーションモデルを事前トレーニングするための大規模なデータセット(ImageNetなど)を使用し、その後、ターゲットタスクのデータセットでファインチューニングを行うという手法が一般的です。また、ディープラーニングベースのセグメンテーション手法は計算コストが高いため、GPUや分散処理システムの使用が一般的です。